トナーの製造方法においては、「粉砕(ふんさい)」と「重合(じゅうごう)」という製法があります。
粉砕法とは、原料であるプラスチックを熱で溶かし、冷やして固めながら、強い気流で壁にぶつけ、砕かれてできた粒子がトナーとなります。
粉砕トナーの粒子は、大きさや形状が不均一で、感光ドラムや用紙の上で転写する際、電気特性にばらつきが出やすい、といったデメリットがあります。
また、その製造にあたっては、エネルギー効率が低く、規格外に砕かれた粒子は生産ロスとなるため、メーカー側にとってはムダになってしまうことが悩みのタネといえます。
重合法は、プラスチックの元となる物質(樹脂粒子)と着色剤粒子を化学反応で結合させてトナー粒子を作ります。
重合トナー(polymerized toner)は、粒子の大きさがそろっていて、形状も球形に近く、粒径も小さいため、解像度を高め高画質化を実現できます。内部にワックスを含ませたものが一般的で、定着時のオイルは不要とされています。